Looker Studio(旧データポータル)のクロスフィルタが効かない時に確認する3つのポイント

Looker Studio(旧データポータル)のクロスフィルタが効かない時に確認する3つのポイント

Clock Icon2023.05.11

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データアナリティクス事業本部の武田です。 今日は、Looker Studio(旧データポータル)のクロスフィルタが効かない時に確認するポイントついて説明します。

クロスフィルタとは

クロスフィルタとは、フィルタオプションを複数のデータソースと組み合わせることができるという機能です。 言葉で書いても何のことだか状態かと思いますので、具体例で説明します。

左の一覧表の「カテゴリ:家具、サブカテゴリ:椅子」クリックすると、右側がそのデータに絞り込まれるようになっています。 (左右の表は異なるCSVから作成しています。)

このように、複数のデータソースを跨いでフィルタをかけられるようにすることを、Looker Studioではクロスフィルタリングと呼んでいます。

クロスフィルタを使いたい時は、「クロスフィルタ」をONにするだけです。(デフォルトでONになっている場合があります。)

しかし、実際に私が作っていたら、クロスフィルタをONにしていてもフィルタで絞ってくれないことがありました。クロスフィルタが動かない時に確認するポイントをご説明します。

クロスフィルタが効かない時に確認するポイント3つ

前提条件として下記を満たさないと動きません。

公式サイトより引用

一般に、コントロールの設定内容を、別のデータソースに基づくグラフに適用するためには、双方のデータソースの内部構造(スキーマ)が共通している必要があります。つまり、以下の条件を満たしていればデータソースをまたいだフィルタ適用が可能と言えます。

a)双方のデータソースが同じコネクタで作成されており、かつ

b)双方のデータソースが固定的なスキーマを持ち、事前定義されたフィールドのセットを含む

日本語がちょっと難しいので、私なりに噛み砕いだ確認ポイントを説明します。 公式サイトでは2つの項目で書いてありましたが、私自身がやってみたところ、二つ目のb)の項目の中身をより細かく確認したほうが良かったので、確認ポイントは3つになりました。

  • 同じコネクタを使っているか
  • 共通するカラムのカラム名とデータ型が一致しているか
  • フィルタをされる側のデータセットのカラムが、フィルタする側のデータセットのカラムを含んでいるか
  • 同じコネクタを使っているか

    コネクタとは、Looker Studio が特定のデータのプラットフォーム、システム、またはサービスにアクセスするためのメカニズムです。

    これまた日本語が難しいので噛み砕いて説明しますと、データを追加する時に、下記の画面でコネクタを選択しますが、ここで同じ種類を選択しているかかどうかという意味になります。

    例えば、CSVからデータを取り込んでいたら、CSV同士ならOKです。 片方はスレットシートで、もう片方はCSVとなるとダメということになります。

    共通するカラムのカラム名とデータ型が一致しているか

    カラム名とデータ型も一致しているか確認してください。 表記揺れでカラム名がずれているとか、データ型が数値と文字列でずれているとかいうことがあると、クロスフィルタは動かなくなります。

    特に注意なのが、日付型の場合です。データ型は自動認識でセットされるのですが、文字列になったり数値になったりしていることがあります。

    下記の場合は、オーダー日が「ABC」となっているので、文字列として認識されています。(文字列になることは、大変よくあります。)

    両方とも文字列であれば問題ありませんが、片方だけが日付型で、もう片方は文字列となっていた場合はクロスフィルタが動きませんので、ご注意ください。

    フィルタをされる側のデータセットのカラムが、フィルタする側のデータセットのカラムを含んでいるか

    b)双方のデータソースが固定的なスキーマを持ち、事前定義されたフィールドのセットを含む

    に該当します。

    「事前定義されたフィールドのセットを含む」という意味がわかりにくいので、これもシンプルな具体例を使って説明します。

    クロスフィルタが動く場合

    左側(フィルタする側):カテゴリ、サブカテゴリ

    右側(フィルタされる側):カテゴリ、サブカテゴリ、地域

    右側(フィルタされる側)だけに、「地域」が存在していて、それ以外のカラムは全て同じです。 つまり、右側(フィルタされる側)が左側(フィルタする側)のカラムを含んでいる状態です。

    この状態であれば、クロスフィルタは動きます。

    クロスフィルタが動かない場合

    左表(フィルタする側):カテゴリ、サブカテゴリ

    右表(フィルタされる側):カテゴリ

    左側(フィルタする側)だけに「サブカテゴリ」存在しています。 つまり、右側(フィルタされる側)が左側(フィルタする側)のカラムを含んでいない状態です。

    この状態ではクロスフィルタは動きません。

    今回はかなりシンプルな事例なので、見比べたら、「そりゃ絞れないよね」というのはすぐにわかると思います。

    しかし、表示するカラム数が増えたり、フィルタ対象の一覧表(グラフ)が増えたりした場合、どちらにどのカラムを持っていたのか、どのカラムが共通していて、どのカラムが片方にしかないのかをパッとみて見分けるのは大変難しくなります。

    もし、同じコネクタを使っていて、カラム名もデータ型も全部一致しているのに、クロスフィルタが動かない場合、この3つ目のポイントを疑って、カラムが含まれているのかどうかを確認してみてください。

    ふりかえり

    今日は、Looker Studio(旧データポータル)のクロスフィルタについて説明しました。 Looker Studioは、気軽に使えるBIツールとはいえ、細かい設定部分で「あれ?」となることも多くあります。

    ちなみにですが、これでも動かなかった場合、「しばらく待って画面再読み込みをする」というので解決することも多々ありました。クラウドなので反映に時間がかかることがあるようです。

    クロスフィルタで困った際にこの記事がお役に立てたら幸いです。

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